最終更新日:2024年11月20日

イタリアのレザーブランド「CI-VA(チーバ)」を紹介します

CI-VA(チーバ)は、1978年にイタリア・トスカーナで誕生したブランドです。植物由来の成分だけで加工を行ったフルタンニン鞣し革が使用されており、繊細な肌触りや豊かな経年変化など、本革製品の醍醐味を存分に感じて頂ける作りとなっております。

生産に関わる全ての工程がトスカーナで行われており、縫製に関しては流れ作業等では無く、一人の熟練職人が一つの製品の作業工程のほぼ全てを担当する、最も品質を重視した方法で生産がされております。

フルタンニン鞣し革は、紀元前600年頃にトスカーナを含む地中海沿岸で行われていたのが最古の記録と言われております。また、CI-VA(チーバ)に使用されている革は「イタリア植物タンニンなめし革協会」が認めた伝統的な製法で生産された革素材だけが使用されており、商品にはトスカーナ産植物タンニンなめし革の商標が付属致します。

現在では世界各国のタンナーがフルタンニン鞣し革を生産しておりますが、そのルーツとなった本場トスカーナの革製品の中でも、最高クオリティーの製品をお探しの方に大変お勧めのブランドとなっております。

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どうも、東京ヒマワリの猪野です。

当店は、フルタンニン鞣し革を使用した革製品をお勧めする事が多いのですが、その素材の生まれの地と言われる、イタリア・トスカーナで誕生したブランドをセレクトして参りました。

当店で取り扱っているフルタンニン鞣し革を使用した製品の大半は国産品なので、やはり本場トスカーナ産の物も仕入れしたいなと前々から思ってはいたのですが、遂に皆様にご紹介したいなと思えるブランドと巡り合えました!

それではさっそく本編です。

数ある革素材の中でも、素材感の良さと経年変化の豊かさは最高レベル!

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CI-VA(チーバ)の魅力を語るには、まずは何と言っても革素材の紹介をしないと始まりません。

冒頭でもご紹介しました通り、植物由来の成分だけで加工を行ったフルタンニン鞣し革を使用しているのですが、イタリア・トスカーナ伝統の製法で作られているという所が最大のポイントです。

一言で特徴をお伝えすると、メリットもデメリットも最高レベルの革という感じですね。

繊細な素材感と抜群の経年変化が楽しめる一方で、水に対する反応も非常に顕著なものとなります。特に明るい色味を選ばれた場合はお取り扱いに注意が必要かと思います。

私の個人的な見解となりますが、日本車とイタリア車を比較した場合と似ているなと思っておりまして、コスト・機能性・耐久性を重視しているのが日本製フルタンニン鞣し革だとすると、色気・味わい・楽しさを重視しているのがイタリア製フルタンニン鞣し革といった理解で概ね間違い無いと思います。

10年使用のエイジングサンプルを紹介!長年の相棒に選びたい育て甲斐のある革

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CI-VA(チーバ)製品に使用されている、トスカーナ産植物タンニンなめし革の特徴をもう少しご紹介していこうと思います。

まず手触りについてですが、フワフワとした弾力のある柔らかで繊細な肌触りとなっております。

クロム鞣し革はビニールのように均一で、科学的な処理が感じられる手触りとなってしまっている素材も多く見受けられますが、こちらの革は表面加工等も一切されておりませんのでシボのつき方も部分によって変わり、動物の皮であることをはっきりと感じられるリアリティーがあります。

また、経年変化については数ある革素材の中で最も豊かだと言って過言ではありません。

新品時の綺麗な表情も美しいですが、やはりこの革は数年間使用を重ねた後にこそ最高の魅力が感じられる素材だと思います。

上記写真はメーカー担当者が約10年使用したバッグなのですが、まだまだ現役どころか今まさにピークを迎えているような深い味わいが感じられました。

しかもこちらの個体はほとんどオイルアップ等のメンテナンスを行っていないそうで、それでここまでのコンディションを維持出来るのは革の品質が高いからこそだと思います。

クロム鞣し革も経年変化が無いわけではありませんが、やはりこういった豊満な変化は期待出来ず、どこかのタイミングで「経年変化」というよりも「経年劣化」というようにピークアウトを迎えてしまう事が多いと思います。

CI-VA(チーバ)製品は、10年を超える程に長く大切に革製品を育てていきたいという人にこそ選んで欲しいですね。

水に対してデリケートな反応をする革なので注意が必要!

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非常に魅力的なトスカーナ産植物タンニンなめし革ですが、デメリットと言うか注意点も非常に多くなっております。

まずは何と言っても雨等によるシミですね。国産のフルタンニン鞣し革であれば、一滴水を垂らした程度であればある程度弾いてくれるのですが、トスカーナ産植物タンニンなめし革は、まるで紙に水を垂らした時のように吸水します。

水分が乾くとシミは徐々に消えていくのですが、それでも僅かに染みた跡は残る場合がございます。

上記写真のエイジングサンプル(私の私物)は、遠目で見れば味わいの増したレザーバッグという感じで 良いムードを感じて頂けると思いますが、

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このように、近くで見ると様々な染みが折り重なっている事が分かるかと思います。

日常生活では雨の他にも汗が垂れるような事もありますので、シミを一切残さずに使用する事は、ほぼ不可能です。

先程ご紹介しました約10年使用した個体も、良く見るとこういったシミが折り重なった上であのような風合いとなっております。

フルタンニン鞣し革は、こういった染みも革の味わいとして感じられる懐の深さが魅力の内ではありますが、これが許せない方は、絶対に当製品は選ばれない方が良いと思います。

後述致しますが、シミは怖いけどチーバ製品は気になるという方は、ブラックをお選び頂く事を強くオススメ致します。

水濡れに関しては動画の方で実際にどのような事になるのか実演しておりますので、是非こちらもチェックして頂ければと思います。

チーバ紹介動画はこちら

皮革用クリームでのメンテナンスについて

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次に気をつける事は、皮革用クリームでメンテナンスをする場合です。

クロム鞣し革の場合は思い立った時に雰囲気でクリームを塗って頂くだけで良いのですが、こちらの革は先程の水分と同じように、クリームを塗った所が シミになる場合がございます。

水によるシミは水分が乾けば目立たなくなる事の方が多いですが、オイルによるシミは跡が残りやすく、クリームを塗る場合は細心の注意が必要です。

クリームをチョンチョンと直接革に乗せて塗り広げる方法は、クリームを乗せた箇所がシミになってしまう可能性が高いので推奨致しません。

布などにクリームを薄く塗り伸ばした後に、革の表面を優しく撫でるような感覚で磨いて下さい。ゴシゴシと強く塗りこみように磨いてしまうとシミになりますので、必ず優しくです。

ちなみにメーカーの公式なアナウンスとしては、クリームによるメンテナンスは推奨しないとの事です。ただ、こちらを当店が噛み砕いて案内すると、どうしても塗り方によってシミになってしまう可能性は避けられないので、メーカー公式に案内する事は出来ない、というのが正しいのかなと思います。

ただ、少なくとも毎月のようにクリームを塗る必要は一切無いと思いますね。何年か使ってみて、段々と表面の乾燥が気になってきたらクリームを使用するか否か検討するくらいの気持ちで十分だと思います。

また、クリームによってシミになってしまう事は確かに十分あるのですが、私の価値観で言えばそれもまた味わいの内なんじゃないかなと思います。革製品は正しい扱い方というのは基本的にありませんので、きっちりメンテナンスするも良し、ノーメンテナンスでラフに扱うも良しです。

私は革の艶を出したかったので、艶出し用クリームをバッグ全体に使用したりしております。皆様の好みに合わせて自由に扱って頂きたいですね。

色によってシミのリスクは大きく左右されます

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ここまで水やオイルのシミについて注意喚起して参りましたが、実は選ばれたカラーによって、その危険度は大きく左右されます。

キャメルやナチュラルといった明るい色味の場合は、ここまでご紹介した通り注意された方が良いかと思いますが、ブラックに関しては大して気をつけていなくても大きな失敗になる事は少ないと思います。

唯一クリームを塗る場合は慎重に行って頂いた方が良いかと思いますが、それでも失敗する可能性は大幅に低いと思います。

ブラックも染色しているだけで元の革は同じなので水に濡れるとシミにはなるのですが、しっかりとブラック染めがされている為に肉眼ではほぼ目立たないという事ですね。

ブラックは明るい色味と比べて経年変化の感じ方は緩やかではあるものの、使い込むほどに艶が増して参りますので、しっかりとフルタンニン鞣し革の魅力は感じて頂けます。

キャメルやナチュラルは怖いけど、ある程度革の繊細な感じも体感したいなという方は、恐らくブラウンが最も正解に近い選択だと思います。

国内でブランドを管理している株式会社金万について

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こちらのブランドを日本国内で管理しているのが、株式会社金万という企業です。同社はチーバの他、様々な海外のファッションブランドを取り扱っております。

とにかくオシャレでTHE東京のファッション屋さんといったような企業なのですが、実はチーバ製品が良い理由は、国内で販売管理をされている金万様が良い仕事をされているというのも非常に大きい要素なんですよね。

イタリア製のバッグと聞くと無条件でオシャレな物といった印象を抱かれる方も多いと思いますが、実は本当の本当にイタリア製のバッグというのは、恐らく皆様が想像しているような物とは大きく異なります。

簡単に特徴を述べると、めちゃくちゃクセが強くて、重かったりなど使い勝手が良いとは言えなかったり、都会で使用するバッグとしては中々コーディネートに合わせるのが難しかったりと、そんな感じの物が多いんです。

チーバ製品に関しては、元々は狩猟用のレザーバッグメーカーとして設立された経緯があり、チーバ本社が企画したモデルはその名残を感じるデザインで、格好良い立派なバッグではあるのですが正直街で持ち歩きやすいバッグとは言えないと思います、、

今回当店がセレクトしてきたモデルというのは、金万様が日本販売モデルとして企画をして、それをチーバ本社が解釈して製品化したラインナップなのですが、ブランド特有の味わいを残しつつも、現代のファッションに合わせやすい非常にバランスの良い仕上がりとなっております。

金万様はバッグの他にも靴や洋服などファッション全般に関するセンスに非常に長けており、現代のファッションシーンに関するニーズを深く理解されております。

こういったブランド製品は、何となくイメージ的には現地の企業が全て企画管理された物の方が価値があるように感じられるかもしれませんが、実はこういったセンスのある企業を介す事によって、皆様が選ばれやすい形になる事が多いのです。

だからこそ海外ブランド製品は、国内ではどこの誰が管理しているのかも良い製品を見極める上で非常に重要な要素となります。

CI-VA(チーバ)製品の修理に関するご案内

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金万様が国内管理をされている大きな利点として、修理体制が非常に充実しております。

海外ブランド製品というのは、不具合があった場合は基本的に海外工場に製品を送る必要があるのですが、チーバは国内に修理工場を構えており、国内修理が可能となっております。

しかも普通の国内修理ではなく、レザーパーツ等は全てイタリア本社から取り寄せを行い、チーバ本社が認めた国内工場で修理を行うといったものです。修理コスト的にも修理期間的にも安心の体制ですね。

加えて当店でお買い上げ頂いたお客様の場合は修理時の送料は永年往復無料となりますので、ますますご安心頂けるかと思います。

以上、イタリアのレザーブランド「CI-VA(チーバ)」のご紹介でした

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まだまだ色々とお話をしようと思えばお話したいことがあるのですが、ちょっと文章量があまりにも長くなって参りましたので、ブログではこの辺りにしておこうと思います。

ブランド紹介動画の方では更に詳しいブランド紹介や、当店がチーバをセレクトする事になった経緯などもお話しておりますので、是非そちらもチェックしてみて下さい。

最後となりますが、CI-VA(チーバ)製品は非常に素晴らしいレザーアイテムだと思いますね!国産品には無い突出した色気や楽しみがあり、じっくり長年革製品を育てながら使っていきたい人に是非選んで頂きたい逸品です。

これまで当店ではフルタンニン鞣し革の製品に関しては日本のボーデッサン製品を主に仕入れて参りましたが、その対抗馬がやっと見つかったなと思っております。

安定感に長けた国産品か、色気に長けたイタリア製品か、是非ともじっくり悩んでお選び頂ければと思います。

それではまた次回のブログでお会い致しましょう。

以上、おしまい!チーバ商品一覧ページ

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