迷彩柄も主張しすぎない落ち着いた色味となっており、どこかアンティーク品のような素朴さが魅力です。
A4サイズが収まるサイズ感はドキュメントケースとしての使用も可能で、様々なシーンで活躍するマルチなバッグとなっております。
こちらのクラッチバッグですが、まずはこのキルティングレザー素材の出来が非常に良いですね。創業40年を超える日本の革屋が手掛けた素材なのですが、肌触り等も含め非常に高級感があり、素晴らしい出来だと思います。
キルティングと呼んでおりますが、実はこちらは縫っているのではなく特殊な型押しによって表現しているんですよね。この型押しをする事で、レザーがふっくらと独特な手触りを生み出し、見た目に関しても得も言えぬ高級感、大人感を演出しております。
Tマチの設計となっている為に角が柔らかく、ポッテリとしたGNUOYP(ニュピ)独特なフォルムのクラッチバッグに仕上がっております。
やや大きめのサイズ感は、実は丁度A4サイズが収まる設計となっており、ビジネスシーンに重宝するドキュメントケースとしても使用出来ます。
蓋部分にはエイジング(経年変化)が豊かな国産の「ビゾンテ」というレザーを使用しております。味なオールレザーのクラッチバッグをお探しの方に、かなりお勧めの逸品です。
僕が確認したエイジングサンプルはこちらのクラッチバッグでは無く、同じ素材を使用したお財布だったのですが、ブライドルレザーやコードバンのようなムードのあるエイジングをしておりました。
革の素材感に関しては、やはり僕もタンニン鞣しに軍配が上がるとは思いますが、この国産ビゾンテに関してはクロムも侮れないなと感じさせますね。
廉価な本革製品にありがちな、表面にお化粧をし過ぎて、結局ナイロンのようにエイジングせず劣化だけしてしまう革とは違い、ちゃんと本革らしく育っていきます。
クロム鞣しの革も、タンナーの技術やセンスによって、クオリティーは大きく左右するんだなと実感しました。
ちなみに迷彩柄の革も、最終工程が異なるだけで基本的にはビゾンテと同じ革だそうです。バッグのエイジングは主に手の油によって少しずつ進んでいくので、クラッチバッグだからこそオールレザーは醍醐味ではないかなと思いますね。